
漆器に華を添える加飾の一つに沈金があります。沈金は四季折々の草花や鳥などのデザインが施され、製品に趣を与えます。光沢のある金箔などの表情をそのまま漆器に移す技法で、漆器の美しさを引き立てます。
まずは塗装された漆器の表面に点や線、模様を鉋(かんな)を用いて浅く彫ります。そしてその彫った部分に生漆をすりこんで金箔を置いていきます。また、金粉、朱、青その他の漆粉を蒔くものもあります。
沈金彫りは川連漆器の得意とする独特の加飾技法で、毛彫りと言われる細かな作業は他の産地とは彫る動作に大きな違いがあります。